ストップ注文を活用する
効果的なリスク管理方法は、保有ポジションに対して許容できる損失額をあらかじめ決めておき、その損失額に達したら機械的に清算する、というルールを徹底することです。
FX取引にも様々な規制が金融庁や日本証券業協会によって導入されようとしていますが、CFDでもレバレッジ規制が2011年1月からスタートし、「ロスカットルール」も義務化が検討されています。
損失を抱えている「含み損」の状態でも、なかなかポジションを解消して損失を確定できないのが人の心情です。ロスカットルールが義務化されると、損失が膨らんで最悪の場合破産してしまうという現在の状況が改善することが期待されています。
現在ではロスカットルールは義務ではありませんが、相場を見続けることはできませんから、発注の際に「ストップ注文」を利用してリスク管理をします。含み損を抱えて長期間塩漬けにしようとしても、ファンディングコストがかかります。ロスカットルールを自分で決め、ストップ注文を活用してリスク管理しましょう。
ストップ注文を利用することによって、相場が不利に動いた際は自動的に清算されるよう設定しておくことができます。ストップ注文には複数の注文方法がありますので、その時の局面によって、上手に使い分けましょう。
ストップ注文を上手に使い分けよう
<ストップ注文>
ストップ注文は買いの場合現時点よりも高い価格に、売りの場合現時点よりも低い価格になった場合に成り行きで注文を出す手法です。
ポジションの損失を抑えるために利用することができます。
<ギャランティーストップ注文>
ギャランティーストップは、取引リスクを管理するための究極の機能です。
ギャランティーストップはストップ注文の一種で、指定したストップレートでポジションを確実に清算します。これによりスリッページの影響を全く受けなくなるので、損失発生時のリスクが 限定されます。
ギャランティーストップは、新規のポジションにのみ利用できる機能で、保有ポジションに追加注文として付加することはできません。
<トレーリングストップ注文>
トレーリングストップは、特に値動きの激しいマーケットで非常に便利なストップ注文機能です。
この機能を使うとマーケットが有利に変動した際、トレーリングストップがご指定のストッププライスとマーケットプライスの差を維持しながら、自動的にマーケットを追従するため、常にマーケットをモニターしたり、ストップレートを変更したりせず、清算値幅を変更できます。
<IFDone注文>
IfDone注文とは、ポジション保有の新規ストップもしくは新規リミット注文に対して、清算のストップもしくはリミット注文を同時に設定する注文方法です。
< OCO注文>
OCO注文とは1 つのポジションに対して、リミット注文とストップ注文を同時に出す手法です。
リミット、ストップのどちらかが約定した際にはもう一方の注文はキャンセルされます。
< IFDoneOCO(IFO)注文>
ポジション保有の新規ストップもしくは新規リミット注文に対して、清算のストップとリミット注文を同時に設定し、一方が約定されるともう一方が自動的にキャンセルされる注文方法です。